うま味のもと 大豆

うま味のもと 大豆

みその原料 大豆のコト

 

 

大豆製品は、みそをはじめ、豆腐、納豆、湯葉、豆乳、枝豆…と日常的にたいへんなじみのある食品です。

 

大豆といって思い浮かべるのは黄大豆白大豆だと思います。

 

この大豆はダイズの種子です。
まず大豆の構造からみていきたいと思います。

 

大豆の構造

ダイズの種子
みその仕込みで大豆を水煮浸漬させると、一晩で芽が出そうなほどふくらんでいます。これはタネだからですね。

 

 

ヘソ…大豆がサヤについているとき、ここから養分を取り入れます。
 
えくぼ…幼根がここから出てきます。
 
種皮…大豆種子の皮
 
胚軸…中に隠れていますが、幼根と幼芽が控えています。
 
 

 

 
大豆種子は2枚の大きな子葉があります。

ですので出る芽は双葉です。

 

種皮に包まれた部分をといい、子葉、胚軸、幼根、幼芽が含まれます。

 

 

 

みそを製造するときは、蒸煮した大豆を全量使いますが、讃岐みそは浸漬してゆで始めたときに種皮を取り除き、の部分だけをみそにします。

 

大豆 色からみた分類

この分け方はきっとご存知だと思います。種皮の色での分け方です。

 

表にまとめてみました。

呼称

特徴・用途

豆粒

黄大豆

(黄豆)

国産の大豆はほとんどこれです。
種皮の色が黄色がかっています。

黒大豆

(黒豆)

種皮の色が黒色。煮豆、黒豆コーヒーなどで使われます。
品種:丹波黒、光黒(ひかりぐろ)、雁喰(がんくい)、玉大黒(たまだいこく)など

青大豆

(青豆)

種皮の色が緑色。豆腐などに使われます。
品種:あやみどり、キヨミドリ、青丸くんなど

赤大豆

(赤豆)

種皮の色が赤色をしています。西日本の限られた地域でつくられ、煮物などに使われます。

茶大豆

(茶豆)

種皮の色が茶色。特有の香りがあります。
若いうちでも皮が薄茶色で、枝豆として食べるときはだだ茶豆と呼ばれます。
枝豆のほか煮物などに使われます。

白大豆

(白豆)

黄大豆の一種で種皮の色が白色に近い。ヘソが白いです。

豆腐、みそなどに使われます。

銘柄:フクユタカ、コトユタカなど

鞍掛豆

青大豆の一種。馬の鞍を掛けたように見えるためこう呼ばれます。生産量は希少。
煮物や色を生かしておひたしなどに使われます。

 

まとめてはみましたが、実は色の区分は便宜上の通例による呼称です。

 

農林水産省発表の「国産大豆品種の辞典」ほか発表資料には、主に上表内のフクユタカ、あやみどり といった品種しか書かれておらず、黒大豆、青大豆という区分項目はありません。

 

黄大豆、青大豆といった名称は通称なのです。

 

希少なものはネットショップなどで限定量で販売されていますが、市場に流通しているのは上記のうち黄大豆(白大豆)、青大豆、黒大豆です。

大豆 粒の大きさでの分類

粒の大きさでの分け方もあります。
農林水産省の農産物規格規定によって規定されています。
粒の大きさは、納豆のパッケージなどに表示されていますね。

 

粒種

用 途

大粒種

7.9mm以上。産地銘柄によっては8.5mm以上や9.1mm以上のものもあります。
そのまま煮豆などに使われます。

中粒種

7.3mm以上、大粒未満。
みそ、しょうゆ、豆腐などの加工品、煮豆に使われます。

小粒種

5.5mm以上、中粒未満。
納豆などに使われます。

極小粒種

4.9mm以上、小粒未満。
納豆に適する。

 

それぞれの大きさの丸いふるい目で振るい分けるそうです。
大きさを比較してみました。

 

 
このような穴↑でふるい分けて、残った粒が産地品種銘柄として出荷されます。

 

 

産地品種銘柄とは
北海道産「とよまさり」というように産地と銘柄を称するものを産地品種銘柄といいます。
とよまさり は大粒・中粒種として登録されているので、たとえ北海道産のとよまさり種であっても粒の大きさが満たないと「北海道産とよまさり」にはならず、出荷できないのです。

 

規格外のものは特定加工用大豆として、製品になった段階で大豆の原型を留めないものに使用されます。用途には豆腐・油揚げ、しょうゆ、黄粉などが挙げられます。

 

代表的な みそ用大豆 の品種

みその発酵の過程では炭水化物とタンパク質がいくつかの酵素によって分解されます。みそ原料の大豆に含まれる炭水化物タンパク質のバランスにより、みその出来も異なってきます。
発酵の過程について詳しくは 発酵を知る をご覧ください。

 

大豆の成分で高タンパク質のものは豆腐や煮物向け、炭水化物が多い大豆がみそ向きです。
大豆にも多くの品種があり、生育する環境などでも成分は変わってきます。

 

みそを手づくりするときは、購入するときに大豆の品種がわかるといいですね。
専門店で大豆の品種が選べるときは下表を参考にしてください。

 

みそを手づくりしたことのある人は、すでにいくつかご存知かもしれません。

 

みそづくり用 大豆の品種

栽培地

品種

北海道

 とよまさり(トヨムスメ、トヨコマナ、カリユタカ、トヨハルカ、トヨホマレ)
 キタムスメ、とよみづき、ハヤヒカリ、ゆきぴりかユキホマレ
 ユキホマレR、音更大振袖*、白鶴の子

東 北

 あきみやび、あやこがね、里のほほえみ、ショウリュウ、シュウレイ

 タチホマレ

関 東

 あやこがね、エンレイ、オオツル、ギンレイ、サチユタカA1、

 シュウレイタチホマレタマホマレナカセンナリ

東 山

 あやこがね、エンレイ、ギンレイ、さやなみ、シュウレイ、タマホマレ、

 つぶほまれ、つやほまれ、ナカセンナリ

北 陸

 あやこがね、エンレイシュウレイナカセンナリ

東 海

 オオツル、ギンレイ、つぶほまれ、つやほまれ

近 畿

 エンレイ、オオツル、ギンレイ、ことゆたか、サチユタカA1,

 さやなみタマホマレタママサリ、はつさやか

中 国

 アキシロメあきまろエンレイ、ギンレイ、サチユタカA1,

 タマホマレタママサリ、はつさやか、フクハヤテ

四 国

 あきまろ、はつさやか

九 州

 フクハヤテ、フクユタカ

 *音更大振袖は黒目、フクユタカは茶目です。
 

  • 太字はみそを主用途としている品種です。
  • とよまさりは全国味噌鑑評会の出品みそに多く使われ、みそ用大豆として評価が高いです。
  • エンレイは過去に全国味噌鑑評会の出品みそに使われています。
  • アキシロメは白甘みそによく使われています。

 

黄大豆 白大豆の品種

 

みそのほか、納豆や豆腐向きの大豆の品種です。
大きさなどの違いの参考にいくつか挙げてみます。

品種名

豆粒

特徴

とよまさり

 

北海道で栽培されています。
炭水化物が多く、タンパク含有は低いのでみそのほか煮豆に加工されることが多いです。

フクユタカ

東海以西で栽培されています。
高タンパクなので豆腐に加工されることが多いです。

タマフクラ

北海道で栽培されています。
黄大豆では最大級の大粒で、裂皮が少なく納豆用に使われます。

スズマル

北海道で栽培されます。
極小粒で粒揃いがよく、納豆加工に高評価を得ています。

ユキホマレ

北海道で栽培されます。
白目中粒。煮豆のほか納豆、みそ等用途は多くあります。

 

 

手作りみその経験でいうと、蒸煮の具合をみるのに大豆を指で潰した時の潰れ方で、みそ向きなんだな、と感じます。

 

とよまさりをよく使いますが、とよまさりは「くにゅっ」と潰れます。
フクユタカは同じ浸漬時間、同じ蒸煮時間でも「くにゅっ」とならず、ホロリと折れる…というのかな、煮えてないのかなぁ〜おかしいな、と思ったことがありました。煮えていたんですけどね。

 

フクユタカは、豆腐向きの高タンパク質。
みそ向きの大豆があるとは知らずに、試しに買ってみた大豆でした。

 

ジャガイモで例えれば、男爵とメイクイーン。男爵は炭水化物が多くてホクホク。
とよまさりの「くにゅっ」も、ホクホクだからですね。

「くにゅっ」具合は手づくりみそにチャレンジ!を参照してください。

 

大豆のヘソ 白目と黒目

みそに適する大豆は、炭水化物量だけではないのです。

 

どちらも黄大豆ですがこの2つの大豆の違いがわかるでしょうか。
これでもみその適性が異なります。

 

 

左は白目大豆、右は黒目大豆といわれるものです。
大豆のヘソの部分が白いか黒いか、の違いでこう呼ばれます。

 

 

 

白目大豆は加工後も大豆の白さが出ることから、白系、淡色系のみそに使われています。

 

黒目大豆はみその熟成後も黒いヘソの部分が残るため、異物混入と間違われる可能性があり、麦みそに使われることが多いです。麦みそは麦の黒条線(フンドシ)が同じように残っているので異物と間違われることはありません。

 

見た目の美しさはもちろんですが、異物混入(に見えること)が厳禁なのは、手づくりみそでも同じです。こんなところにもみそへの適性があるんですね。

青大豆 も、みそづくりに使えます

青大豆も、みそづくりに使えます。

 

青大豆って関東以南だとご存知ない方もいるかもしれません。
熟しても緑色の大豆で、国内では北海道や東北で栽培されています。

 

参考に、いくつか品種を挙げてみました。

品種名

豆粒

特徴

青畑豆

(あおばたまめ)

岩手・宮城・山形で主に栽培されています。黒目で、青大豆の中でも最も青色が濃いのが特徴です。

秘伝豆

山形県で栽培されます。大粒で白目。香り、甘み、大きさ、張り、すべてが素晴らしいので秘伝豆と名づけられました。

さとういらず

山形県が主な産地。薄青で黒目。その名のとおり他の大豆より甘味が強く砂糖がいらないほどなので名づけられました。

こうじいらず

白目の薄青色です。長野県など寒暖の差が激しい高地で栽培されるため甘味が強く、麹を使わなくても甘くて美味しいみそができる、と名づけられました。

黒神

(こくじん)

小粒でほかの青大豆より色が濃く、黒目です。山形県ほか東北で栽培されています。

 

 

青大豆からつくった青大豆みそ も販売されています。希少ですね。

黒大豆 も、みそづくりに使えます

黒大豆もみそづくりに使えるのです。
黒豆、ぶどう豆とも呼ばれます。お正月などに煮豆で食べますね。

 

たくさんある黒豆から参考までにいくつか。

品種名

豆粒

特徴

丹波黒

兵庫県で栽培されています。
粒が大きく丸々としているのが特徴です。

中生光黒

(ひかりくろ)

北海道で栽培されています。
黒豆の表面に光沢があるのが特徴です。

イワイクロ

栽培地は北海道です。

雁喰

(がんくい)

岩手県を中心に東北地方で昔から栽培されています。

平べったい形で真ん中のシワが雁がくわえたようなのでこの名前です。

黒千石

北海道で栽培されています。

粒は大きくありません。

 

探したらやっぱりありました。丹波黒でつくった黒豆みそ も販売されています。

 

普通の手作りみそを何度かつくったらチャレンジしてみてもよいと思います。
私も作っていますのでこちらを参考にしてください。

大豆はこんな植物

大豆は枝豆用にカブごと売られていたり、サヤの姿を見ているのでご存知と思いますが、大豆になるまでをご覧ください。

 

大豆畑です。
みそ,味噌,みその原料,大豆

 

一株はこんな感じ。
みそ,味噌,みその原料,大豆

 

大豆の花です。

 

 

 

フクユタカ

タマフクラ

青畑豆

 

枝豆の姿が見えてきました。収穫まであと少し。
 

 

みそに加工するのはダイズの種子ですので、収穫するのはこの頃まで待ちます。
みそ,味噌,みその原料,大豆

 

大豆のサヤ。

   

フクユタカ

タマフクラ

 

青畑豆

イワイクロ

 

大豆農場

アメリカ合衆国の大豆農場です。参考まで。
(the United Soybean Board /by flickr)

 

芽吹きました。
 
広大な大豆畑…。

 

 

 

 

 


サヤが見えてきました。
 
収穫のころです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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