みその種類 3つの分け方

みそ汁に使うみそは、どんなみそを使っていますか?

 

みそは大きく3つの分け方があります。
どれも聞いたことがあると思いますが、ちゃんと分け方があるのです。

@ 麹からみた みその種類

米みそ
大豆、米麹、塩を原料とします。米麹を使っているから「米みそ」です。
みその原料は?と聞かれて、たいていの人は「大豆でしょ」と答えられますが、発酵のための麹はなんとなくわかっても米が使われているって知らないんですよね。そういうワタシもそうでした…。
最も一般的で日本全国で食べられています。

 

使われる大豆は脱脂加工大豆ではありません。醤油製造には脱脂加工大豆が使われることが多いですが、みそは大豆そのまま(つまり丸大豆)を使います。
大豆を蒸し煮して、米麹を加えたものに食塩を混合したものをいいます。

 

麦みそ
大豆、麦麹、塩を原料とします。田舎みそといわれることもあります。
見た目からの判断は、麦麹の原料である大麦のスジ(袴、またはふんどしといわれます)が残っていて目視で見えることです。
    大麦のアップ画像 ココが袴、ふんどし
大豆を蒸煮して麦麹を加えたものに食塩を混合したものをいいます。
ここでの「麦」って小麦?? いいえ、大麦なのです!大麦またははだか麦の麦こうじを使います。
はだか麦も大麦の仲間です。

 

豆みそ
大豆、豆麹、塩を原料とします。
豆麹も大豆が原料ですので、豆と塩だけでできるみそです!(正確には麹菌も入ってますが)
みそのうち、大豆を蒸煮してこうじ菌を培養したもの(豆こうじ)に食塩を混合したものをいいます。
東海・中京地区の、いわゆる八丁みそも豆みそです。

 

調合みそ
米みそ+麦みそ、米みそ+豆みそなど、2種類以上のみそを合わせたものをいいます。要するにブレンドした「合わせみそ」のことです。
みそとして出来上がってから混ぜ合わせたものだけでなく、仕込みの段階で2種類の麹を混ぜ合わせてから製造されたものも調合みそです。

 

A 味からみた みその種類

食塩の量、また麹歩合でみその辛さが決まります。
食塩量をもとにした種類があります。

 

甘みそ

 塩分5〜7%

甘口みそ

 塩分7〜12%

辛口みそ

 塩分11〜13%

 

麹歩合とは原材料の大豆に対する米麹や麦麹の比率のことです。
食塩量が一定の場合、麹の比率が高いほど甘くなります。
麹歩合(こうじぶあい)について詳しくは麹歩合 知っていたらみそ上級者 へ。

 

B 色からみた みその種類

これはよく口にするかも。お料理レシピでもよく出てくるのがこの分類です。

赤みそ

 

淡色みそ

 

白みそ

 

 

醸造期間の長さにより、みその色が白 → 赤へと色づきが濃くなっていきます。
通常みそは製品になってからも熟成が進むので、購入してからも時間がたてば色が濃くなります。

 

また原材料の比率で大豆が多いと、大豆中のアミノ酸が麹のもつ糖と反応して褐色に変化します。これをメイラード反応(褐変)といいます。
豆みそは麹も豆麹で大豆の量が多いので色が濃いのです。しかも「東海豆みそ」は醸造期間が3年と長期熟成しているからなおさら色が濃いわけです。

 

以上をまとめると下記のような表になります。

原料による分類

色や味による分類

麹 歩 合

一般値  範 囲

塩 分

一般値  範 囲

産 地

米 み そ

 甘 み そ  白みそ  20   15〜30  5.5   5〜7 近畿各府県、岡山、広島、山口、香川
 赤みそ  15   12〜20  5.5   5〜7 東京
 甘口みそ  淡色みそ  15   10〜20  7.0   7〜12

静岡、九州地方、
山形、岡山

 赤みそ  14   12〜18  11.5   10〜12 徳島、その他
 辛口みそ  淡色みそ  7    15〜30  12.0   11〜13 関東甲信越、北陸、その他各地
 赤みそ  7     6〜10  12.5   11〜13 関東甲信越、東北、北海道、その他各地

麦 み そ

淡色みそ

 20   15〜25  10.5   9〜11

九州、四国、
中国地方

赤みそ

 10    8〜15  12.0   11〜13

九州、四国、
中国地方、関東地方

豆 み そ

   100  11.1   10〜12 中京地方(愛知、三重、岐阜)

調合みそ

 米と麦の合わせみそ    

九州、四国、
中国地方

 赤だしみそ     中京、近畿地方