『蛇と月と蛙』 田口ランディ | 小説に描かれる味噌みそ

みそと小説『蛇と月と蛙』 田口ランディ

『蛇と月と蛙』 田口ランディ

 

『蛇と月と蛙』

 

 

女性作家の田口ランディ氏(1959年〜)の小説集で、朝日新聞出版の季刊誌『小説トリッパー』に2008年夏季号から2010年冬季号に掲載された6編が入っています。

 

いずれも、人と月と動植物がからみあう不思議な小説。
6編のうち「蛇と月と蛙」にはさらに短い12話に分かれていて、タイトルはありませんが、

 

味噌つくってるんですけどね。うん、味噌。

 

で始まる1話があります。

 

いろいろ試してみたんですけど、新月、つまり月が闇に籠っている時に仕込んだほうが、うまい味噌ができるんですよ。いや、ほんとなんだってば。満月だと麹たちが浮かれちゃって、そういう浮かれた味の味噌になっちゃう。

 (中略)

めっちゃテンション上がっちゃうんだろうね。人間も菌も!

 

え〜ッ! 月の暦は知っているつもりでしたが、月と発酵の関係は初めて知りました…。
不勉強でした。

 

新月と満月は二週間ごとに繰り返すので、いわゆる冬季に仕込む寒仕込みに限らず、ほぼ一年中新月仕込みはできますね。

 

今後みそを仕込むときは、新月か満月かでどんな出来になるかも心しておきたいと思います。

 


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