『ユングが教える夢の心理判断』 鞭 羊子
『ユングが教える夢の心理判断―いま見た夢はあなたに何を告げるか』 (KAWADE夢新書)
昔話の「味噌買い橋」について冒頭で触れられています。
著者は夢の内容について、夢が現実化するとすれば、ポジティブに解釈すれば良い結果に、ネガティブなことと捉えればネガティブな現実になる。だから気持ちの持ち方が重要。
自分の夢の内容を聞いた相手の反応はかなり影響が大きいので、話す相手は信頼できる相手にすることと、他人から夢の内容を聞いても軽率な夢判断はしてはいけない、と述べています。
本書には夢に出てくるモノ、場所、数字などが象徴することが書かれていますが、「味噌買い橋」の長吉さんが見た夢の解釈がされているわけではありません。
ポジティブにとらえるのが重要とすれば、富を得た正直者の長吉さんは、そこへ行けば必ずよいことがあるとひたすら信じて遠路出かけていったので、よい結果になった、ということですね。
日本に古くから伝わる「味噌買い橋」で、昔から夢が人の行動を左右することのたとえで出しているかもしれませんが、夢と心理学の研究ではよく知られた昔話なのかもしれません。